現代病”アトピー性皮膚炎”はどうして起こるのか。
様々な病気がありますが、大きく分けて、太古の昔から存在してきた病気と、現代になって、現代の何らかの現象が原因で発生、発症するようになった病気があります。いわゆる”アレルギー”の類のほとんどが、現代に原因があることで引き起こされる病気です。
有名な花粉症のようなアレルギーから、聞いたことがないような無名のアレルギーまで色々なアレルギーがありますが、女性が一番辛いのは皮膚に現れてしまうアレルギーの1つ、”アトピー性皮膚炎”ではないでしょうか?
アトピー性皮膚炎とは具体的にどのような病気なのか
アトピー性皮膚炎とは、全身のさまざまな部分に「かゆみ」が出るのが特徴です。アトピーの方の皮膚は皮脂が少ないため、表層にある角質の水分を保つ力が弱く、乾燥肌になりやすいのが特徴です。そのためバリア機能も低下し、外部からの刺激に弱いため、かゆくなってしまうのです。かくことで湿疹ができてしまい、それを繰り返してしまいます。
そのアトピー性皮膚炎の”かゆみ”が発生しやすいのは、年齢によっても変わりますが、たとえばこどもなら肘の内側や膝の裏側、首などの擦れやすい部分にかゆみが発生しやすくなりますが、それが大人になって再発する場合は、顔や首、背中、胸など手の届きやすい部分に出る方が多いのです。
顔の場合は、髪の毛や日光による刺激を受けやすいことが要因のひとつと言えます。首や上半身は、衣類による刺激です。女性は、シャツの襟や、背中のタグ、ブラジャーなど、ちょっとした衣類の摩擦や刺激によって、かゆみが起こる場合もあるのです。
現代女性のアトピーのかゆみの原因とは?
◆様々なストレス
かくことそのものがNGですが、ストレスが原因でつい無意識にかいてしまう場合があります。何かに集中しているときは平気でも、ふと集中が途切れたときには注意しましょう。病気にとってもよくないですし、肌にとっても、必要以上に肌を傷つけてしまいます。
◆刺激が出てしまいやすい衣類
固いジーンズや、ぴったりとしたスキニーパンツ、おしゃれなレース素材のブラジャーなど、凹凸のある繊維や衣類の刺激でかぶれやすい人も多いです。少しでもかゆみや肌に以上を感じた時は、なるべく肌に負担がない素材や、締め付けがないものを着るようにしましょう。
◆自分に合っていないスキンケアをしている
女性のかゆみの原因で多いのですが、お風呂で石けんやボディーソープなどを毎日使って、ナイロンタオルなどでこすり洗いをするのはやめましょう!清潔にと、良かれと思ってしていることですが、ただでさえ弱い皮膚を刺激してしまい、大切な肌の常在菌まで奪ってしまい、ますます肌を傷つけることになるのです。もし石鹸などを使いたい場合は、無添加で、肌に優しいものを使い、直接自分の手で洗うなど、肌への刺激を最大限無くすように心がけましょう。また、お風呂から上がったあとは、必ずオイルやクリームなどで保湿をしましょう。乾燥肌を放置し、正しい保湿をしていない場合はさらに悪化してしまいます。
◆ホコリが多いなど、部屋の環境が悪い
家の中のチリや埃も大きな原因の1つです。布団のダニやエアコンのカビ、ペットの毛、花粉などに弱い体質の人もいます。ダニなどは夏の暑い時に繁殖し、秋に死んでフンや死骸が残ります。それらがアレルギーを悪化させるので、寝具やカーペットなどはしっかり掃除をして、換気をしてカビを発生させないようにしましょう。秋は意外と知られていないですがカビが一番凶暴になる時期です。梅雨以上に気をつけましょう。
アトピーに有効な対処法とは?
やはり病気である以上、専門のクリニックで一度見てもらうことが最善です。対処法として、飲み薬に関しては、抗ヒスタミン剤を使用することが多いです。「ヒスタミン」と呼ばれるかゆみを引き起こす体内物質を抑えるお薬で、これが主軸となる大きな対処法と言えます。まれに重症な方は、免疫抑制剤やステロイドの内服を処方することもあります。
一方、塗り薬は保湿剤のほか、症状に応じてステロイドや、免疫抑制剤のタクロリムス軟膏という塗り薬もあります。ステロイドも部位や症状の強さによって使い分けますし、使用期間もさまざま。なかには「ステロイドは怖いももの・悪いもの」という思い込みを持つ方もいらっしゃいますが、治療の選択肢を狭める元になってしまうので、きちんと皮膚科医の指導のもと、正しい理解とこまめなチェックを受けましょう。自己判断で市販薬に頼ってしまうことも危険です。
肌を傷つけてしまう病気なので、少しでも異変に気付いたら早めに対策しましょう
現代が生み出してしまう”アレルギー”は、他にもまだまだたくさんあります。今回は女性の肌にとって脅威である”アトピー性皮膚炎”を特集しました。美容にも健康にも辛い病気ですので、専門医の診断を仰ぎ、早めに対処するようにしましょう。肌が荒れてしまうと、そのかゆみでかいてしまったりすることで、皮膚のたるみやシワへ繋がってしまう恐れもあります。アンチエイジングも大切ですが、まずは肌の美しさは肌が本来の健康な姿であることが大前提です。常に自分の肌の状態をチェックして、何か問題が荒れば早急に対応することも美容に敏感である女性のアンチエイジングの1つと言えるでしょう。